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仕事としての「代筆屋」

“出版業界のゴーストライターとして最も問題視されるのは「代筆」の行為でしょう。代筆とは主に、本人に代わって執筆する行為です。つまり、代筆によって出版された本の事実上の著者は「代筆したゴーストライター」となります。これを生業としているゴーストライターのことを、「代筆屋」と呼ぶのです。
代筆屋の中には、仕事を「広く頒布されない文章」に限定した人たちもいます。ビジネス文章や個人的などを代筆する人たちです。こういった代筆屋は、法律的にも問題ありませんので、まっとうな代筆屋といえるでしょう。
問題となるのは、「広く頒布される文章」を代筆する代筆屋でしょう。たとえば芸能人の著書の代筆です。かつてタレントの松本伊代さんが、生放送で自筆エッセイについて司会者に聞かれた際に「まだ読んでいない」と返答したことがありました。自筆エッセイをまだ読んでいない、つまり、代筆屋に執筆を依頼していたということです。これは本人のミスによって露呈しましたが、露呈しないままファンが「自筆エッセイ」を購入したとしたら。もはや詐欺ですよね。ファンはその人が書いたものだから購入するのに、違う人が書いていたなんて知れたら怒り心頭です。
この事件は放送事故としてかなり有名なので、この手の話題になると必ず挙げられます。しかし、実際にはタレントや実業家の手がけた本のほとんどがゴーストライターによるものと言われているのです。もちろん程度は異なると思いますが。”

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